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[映画]「時をかける少女」についてメモ

時をかける少女 [Blu-ray]

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今回で3度目の視聴になるのだが、やはりとてもよい作品だと思った。

時かけ」について他人と話す時、ラストの評価について意見が分かれるような気がする。未来人である千明が真琴へ最後にかける「未来で待ってる」という言葉について、肯定的か、否定的か。

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否定的の場合、千明が「未来で待ってる」というのはあまりに無責任すぎるだろうというのがその理由だ。そもそも千明は何年、何十年後の人物なのかもわからない。どうして千明は、ちゃんと真琴に「好き」と言わないのか。その「好き」という言葉を、真琴だけでなく、観客である私たちも待ち望んでいるのに。それが批判の内容だ。


確かにこの批判は当たっていて、その意味では告白を期待する(少なくともそういう演出で進んでいる)観客にとっては肩すかしを食らったような印象を受ける。ほんとうは好きなのに誤魔化されたと、そういう風に見える。しかし、「ほんとうに」そうなのだろうか。千明は「ほんとうは好き」と、なぜ「知っている」のか。僕がこのエントリで考えたいことはこのことである。


話は逸れるが、シーン序盤のほうも僕はけっこう好きなのだ。タイムリープができると知った真琴が、妹に食べられたプリンを食べ、朝早く起きて、小テストで100点を取り、つい友人に「留学するんだ~」と発言してバカにされる下り。真琴がとても自由に感じられて印象に残っている。よく考えなくともわかることだが、これらのことはタイムリープがあろうとなかろうと関係なくできることばかりだ。

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タイムリープが意味する寓意のひとつは「たとえ失敗してもやり直せる」ということだと思うが、だからこそ真琴は自由に選択をしたのだと思う。