ことばを大切にすること
- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/09/17
- メディア: 単行本
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最近この本を読みました。辞書を巡る編集者たちの物語です。内容について詳しくは書きませんが、面白く読みました。馬鹿っぽいですが、読後「言葉をたいせつにしたい」そんな風に思いました。
下の引用は、花形のファッション誌編集部から地味な辞書編集部に移ってきた岸辺みどりの、ことばに対する心の変化を率直に書いています。
辞書づくりに取り組み、言葉と本気で向きあうようになって、私は少し変わった気がする。岸辺はそう思った。言葉の持つ力。傷つけるためではなく、だれかを守り、だれかに伝え、だれかとつながりあうための力に自覚的になってから、自分の心を探り、周囲のひとの気持ちや考えを注意深く汲み取ろうとするようになった。
『舟を編む』p.203
これを読んで、我ながらばからしいですが、言葉をたいせつにしてきたか、とりわけ他人に対して、たいせつなひとに対して言葉をたいせつにしたか、そんなことを考えさせられました。言葉をたいせつにすることは、他人をたいせつにすることと同じなのだと思います。
最近よく書店に行くようになったんです。言葉がほしい、僕の中に語彙が足りない、言葉を渇望していると思ったからです。特に日本の古典を読みたい。そんなこんなでふらふらしたら、こんな本を見つけました。
- 作者: 河原木有二,大迫閑歩
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2012/09/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ベタです。実にベタです。
この本は、名前の通りえんぴつで方丈記を書く、正確には書き取り練習帳のようになぞるわけです。齋藤孝的で我ながらばからしいですが、これは50編収録されています。なので、毎日これを書いて行こうかな、と老人さながらなことをやろうとしています。
これがよいのは、読む(見る)だけでなく書くことで身体的に言葉を感じられることです。だから買ってみました。もちろん、書いたからといって超オッケーというわけではないと思いますが、習慣にしたいなと思います。
久々のブログ更新でした。